不貞調査の費用は高い?相場や料金の仕組み、負担を抑えるコツを徹底解説

全国20拠点以上!安心の全国対応
初回相談0円
配偶者の不貞を疑ったとき、真実を確かめるために探偵事務所などへ調査を依頼することは珍しくありません。
しかし、不貞調査の費用は決して安くなく、調査方法や契約内容によって金額は大きく変動します。
また、費用をかけて得られた証拠が裁判で通用するかどうかも重要な視点です。
本記事では、不貞調査にかかる費用項目や料金体系の違い、平均的な費用相場の目安、いくらか費用を抑えるポイント、さらに慰謝料請求や求償権といった法律上の注意点まで、弁護士の視点から詳しく解説します。
不貞調査の費用項目とは?
不貞調査の費用は単なる「調査料金」ではなく、いくつかの内訳で構成されています。
主な項目は、調査員の人件費、尾行や張り込みで発生する交通費・宿泊費、撮影機材や特殊機材の使用料、報告書の作成費などです。
例えば報告書は裁判に提出可能な形式で作成されることが多く、これも費用に反映されます。さらに深夜や長時間の調査では追加料金が発生する場合もあります。
契約前にこれらの費用項目を具体的に確認しておかないと、想定外の追加請求につながるおそれがあります。
そこで、依頼者としては、見積もり段階で「基本料金に含まれるもの」と「別途発生する可能性があるもの」を明確にしておくことが重要です。
時間制
時間制は、調査員の稼働時間に応じて費用を計算する方式です。
一般的に調査員1名あたり平均1時間1万〜2万円程度が目安とされます。
張り込みは長時間に及ぶことも多く、想定外に費用が膨らみやすいのが特徴です。
例えば対象者が予想外の行動をとった場合、当初予定よりも数時間から数日延びることもあり得ます。
時間制のメリットは「調査時間が短ければ安く済む」点ですが、リスクとして「不確定要素が多い」ことを理解しておく必要があります。
調査対象者の行動パターンをある程度把握できているケースであれば効率的に利用できますが、そうでなければ費用が跳ね上がる可能性が高いといえます。
パック制、定額制
パック制・定額制は、あらかじめ一定時間または一定日数をまとめて契約する方式です。
例えば「10時間で20万円」や「3日間で40万円」といった形で提示されます。
時間制に比べて割安になることが多く、予算管理がしやすいのが特徴です。加えて「調査時間が多少増えてもパック内で収まる」という安心感もあります。
ただし、契約時間を超えた場合には追加料金が発生するため、対象者の行動を事前にある程度予測できることが望ましいです。
また、一見お得に見えるパック制であっても「報告書作成費」や「交通費」が別途請求されるケースもあるため、契約前に含まれる範囲をよく確認する必要があります。
成功報酬制
成功報酬制は「証拠が取れた場合のみ費用が発生する」という仕組みです。
成果が得られなければ支払う必要がないため安心感がありますが、現実には着手金や最低料金が設定されているケースが多いです。
また、成功の定義についても注意が必要です。
たとえば「異性とホテルに入る場面の撮影」で成功とみなすのか、「裁判で不貞と認定される水準の証拠」で成功とするのかで大きく異なります。
契約書に定義が曖昧な場合、トラブルの原因になります。成果報酬型を選ぶ場合は、どの段階で報酬が発生するのか、契約内容を必ず確認しておくことが重要です。
不倫・浮気調査の料金相場の目安
不貞調査の費用相場は調査方法や期間によって大きく変動し、一般的には20万〜100万円程度が目安といわれます。
短期間で確実な証拠が得られる場合は10万円台に収まることもありますが、対象者が警戒していたり複数回の証拠を確保する必要があるケースでは100万円を超える例もあります。
証拠の質や量が費用に直結するため、依頼前に弁護士へ相談し、必要な証拠レベルを見極めておくことが重要です。
不貞調査費用を抑えるポイント
・調査会社を比較して選ぶ
探偵業者によって料金体系や調査手法は大きく異なります。
まったく同じ調査条件であっても、見積もりが数十万円単位で異なることもあります。したがって必ず複数社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。
また「安さ」だけに注目するのではなく、報告書の形式や裁判提出の可否、写真・動画の解像度なども確認すべきです。
実際に裁判で役立つ証拠を得られるかどうかは費用以上に重要であり、料金の安さに惑わされて依頼すると、最終的に「証拠価値が低い」と判断されるリスクもあります。
・対象者の行動パターンを把握する
対象者の行動パターンを事前に調べ、不倫の可能性が高い日を特定することは、調査費用を抑えるための大きなポイントです。
例えば「毎週水曜日に残業と称して帰宅が遅い」「月1回の出張と称して外泊する」などの傾向があれば、その日に調査を集中させることで短期間で証拠を得やすくなります。
漫然と数日間の調査を依頼すると費用が膨らむため、依頼前に可能な限り情報を整理しておくことが依頼者の重要な準備となります。
・自分で集められる証拠を活用
探偵に全面的に依頼すると費用が高額になりがちですが、自分で入手できる証拠を活用すれば調査範囲を狭められます。
例えばLINEやメールのやり取り、宿泊や飲食のレシート、クレジットカード明細などは比較的容易に収集可能です。
こうした一次情報をあらかじめ整理して提供すれば、探偵は要点を絞った効率的な調査ができ、結果的に費用の節約に繋がるとういう仕組みを覚えておきましょう。
不貞調査の費用とあわせて考えておくべきこと
・不貞慰謝料の相場を踏まえて考える
不貞慰謝料の相場は100万〜300万円程度とされ、婚姻期間が長い場合や悪質な不貞である場合は増額されることもあります。
調査費用が数十万円かかったとしても、慰謝料で一定程度回収できる可能性があります。
ただし必ずしも慰謝料が高額になるとは限らず、夫婦関係の破綻状況や不貞の態様によって減額されることもあるため、調査の前に弁護士に見込み額を相談することが望ましいです。
・配偶者への求償権との関係を確認する
不貞相手に慰謝料を請求して支払いを受けた場合、配偶者が求償権を行使する可能性があります。
つまり最終的に配偶者が一部負担し直す形になり、依頼者にとって期待していたほどの金銭的回収が得られないこともあります。
調査費用を投じる前に、こうしたリスクを理解し、誰からどの程度の回収を見込めるのかを冷静に計算することが重要です。
不倫・不貞調査の費用に関する質問
Q1. 不倫調査費用は相手に請求できる?
一般的に、不倫調査費用は依頼者自身が負担する必要があり、慰謝料請求とは別に扱われます。
裁判例でも、調査費用を不貞相手へ請求できるかは限定的にしか認められていません。
例外的に「調査費用が不法行為と相当因果関係にある」と認められる場合に限られるため、請求可能かは事案ごとに弁護士へ確認することが望ましいです。
Q2. 不倫調査にはどれくらいの日数が必要?
不倫調査の日数は対象者の行動パターンに左右されます。
明確に不倫の予定日が分かっていれば1日で証拠を得られる可能性もありますが、平均として3〜7日程度の調査を要することが多いといわれます。
Q3. どの程度の証拠があれば慰謝料請求できる?
不貞行為は1回でも法的には不貞として認定され得ます。
ただし慰謝料の金額は、不貞の回数や期間、関係の継続性などによって増減します。
一般に、長期にわたる交際や複数回の肉体関係が認められる場合、慰謝料は高額になりやすい傾向があります。
したがって、1回分の証拠だけでも請求自体は可能ですが、金額面での有利さを確保するには複数回の証拠を揃えておくことが望ましいといえます。
まとめ
不貞調査の費用は、調査の方法や期間、証拠の質によって数十万円から100万円超まで幅広く変動します。
大切なのは「費用対効果」を見極め、裁判で有効な証拠を得られる調査を選ぶことです。
依頼前には必ず複数社の見積もりを取り、契約内容を確認しましょう。また、費用負担と慰謝料請求の見込みを踏まえ、弁護士に相談してから依頼することが確実な方法といえます。
- 得意分野
- 不貞慰謝料、離婚、その他男女問題、刑事事件、遺産相続、交通事故
- プロフィール
- 岡山大学法学部 卒業
明治大学法科大学院 修了
弁護士登録
都内の法律事務所に所属
大手信販会社にて社内弁護士として執務
大手金融機関にて社内弁護士として執務