浮気相手が弁護士をつけてきた時の対処法 弁護士の選び方やよくあるケースをご紹介
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記事目次
浮気相手が弁護士をつけてきたらどうする?対処法は?
配偶者が不貞行為を行い、その慰謝料を浮気相手に請求する場面では、その浮気相手が弁護士をつけて対応することもあります。
実際に浮気相手が弁護士をつけて対応してきた場合、慰謝料請求をするにあたってどういった点に注意すればよいのでしょうか。
相手の請求内容を確認する
まずは、浮気相手が何を請求しているのかを、しっかり確認する必要があります。浮気相手が何を目指しているのかによって、こちらの対応も変わってくるためです。
具体的には、浮気そのものを認めないというスタンスなのか、それとも浮気自体は認めているが、慰謝料としてこちらの請求する金額の減額を狙っているのか、といった点です。
このほかにも、浮気相手と配偶者との交際が始まった時点で、夫婦関係が破綻していた(もしくは、配偶者側からそのように聞いていた)と主張される場合もありますし、配偶者の方から強く迫られて交際を余儀なくされた、という反論も想定されます。
浮気相手が今後、パートナーとの交際を継続したいと主張してくる可能性もあるでしょう。
いずれにせよ、まずは浮気相手が弁護士をつけて、どのようなことを求めているのかを明確に把握することが肝心です。
浮気の証拠を揃える
次に、こちらが慰謝料請求をしている根拠となる、浮気の事実を裏付ける証拠を確保することも重要です。
この点は、特に浮気相手が、不貞行為の存在自体を争っている場合に顕在化します。
「自分は不貞なんてしていない」、「そのような関係にはない」と言い逃れされることのないように、確かな証拠を確保しておくことも大変重要といえましょう。
どのようなものが証拠として有益かはケースバイケースですが、典型例としては、自宅やホテル等に二人で出入りしている写真が挙げられます。
写真がない場合には、浮気相手とパートナーとの間で交わされたLINE等のやり取りから、性交渉またはそれに類似するような行為があったことを窺わせるものを、証拠として利用することも考えられます。
こうした証拠がない場合、興信所や探偵社に依頼をすることも考えられます。もっとも、調査の依頼内容によっては数十万円単位の費用を要することもありますし、興信所や探偵社のスキルによっても、証拠の取得可能性は変わってきます。
そのため、興信所や探偵社に依頼して証拠収集をする場合には、十分に検討することが必要です。
浮気に関するトラブルに強い弁護士に依頼する
浮気相手が弁護士をつけてきた場合、それ以降は、その弁護士との間で交渉をしていくことになります。
法的な専門知識を駆使する弁護士との交渉を優位に進めていくことは、法律に精通しない素人にとって至難の業です。
そうでなくとも、多くの人にとって、そもそも弁護士と連絡を取り続けていくこと自体、慣れないことでもありますから、甚大な精神的負担をもたらすものでしょう。
こうした精神的負担を軽減するために、またご自身にとってよりよい解決策を導いていくためには、こちらも浮気に関するトラブルに強い弁護士に相談し、依頼した上で対応していくのがベストです。
浮気に関するトラブルに詳しい弁護士であれば、不貞行為に関する慰謝料金額の相場や、慰謝料額の増額事由についても蓄積されたノウハウや知識を豊富に有しています。
交渉における勘どころを知る弁護士に相談すれば、よりスムーズに望むべき解決により近づけることでしょう。
より詳細な点については、以下の関連リンクも併せてご覧下さい。
浮気相手が弁護士をつけてきたら、自分も弁護士をつけるべき?
浮気相手が弁護士をつけてきた場合には、先でもご説明したとおり、基本的にはこちらも弁護士をつけるのが理想です。
その理由としては、プラス面、マイナス面両方について存在します。
プラス面(弁護士をつけることで有利となる側面)としては、必要となる証拠の種類や慰謝料金額の増額理由等について、不貞慰謝料請求におけるポイントを押さえて交渉を進めていくことができる点にあります。
他方でマイナス面(弁護士をつけないと不利になる・負担になる側面)としては、法的な専門知識を有する弁護士との交渉による、精神的・時間的な負担が挙げられます。
こちらも弁護士をつけることができれば、以上のようなマイナス面を回避しつつ、自分にとってより最適といえる解決策に向けてスムーズに交渉を進められるというプラス面も大きく得られるところです。
しかしながら、中には弁護士をあえてつけなくてもいいケースも存在します。以下では、こうしたケースについてご紹介します。
弁護士をつけなくてもいいケース
たとえ浮気相手が代理人をつけてきたとしても、自分の請求を受け入れてもらえるのであれば、あえて弁護士をつける必要性はありません。
典型的には、不貞行為があったことを争わず、請求金額と相手方の求める金額との乖離も小さい場合が挙げられます。
弁護士に依頼する場合、弁護士費用が必要です。
そうしたコストを掛けずとも、ご自身が望む請求について浮気相手が争わないのであれば、自力で交渉していくことも決して不適切ではありません。
ただし、合意に至った場合でも、その合意内容を書面にして残すことは必須といえます。後になって、合意の有無やその内容が問題となることを避けるためです。
もしご自身で交渉される場合には、その際の注意点をご紹介した記事もございますので、併せてご覧下さい。
浮気相手と交渉する際の、弁護士の選び方
こちらも弁護士をつける場合は、どのようにして弁護士を選ぶとよいのでしょうか。
ここでは、弁護士を選ぶ際の判断基準についてご紹介します。
対応実績が豊富な弁護士を選ぶ
こちらからの慰謝料請求に対して浮気相手にも弁護士がついた場合、その弁護士が、浮気に関するトラブルに精通した弁護士である可能性は極めて高いです。
そうした弁護士との交渉を有利に進めていくには、こちらも同様に、浮気に関するトラブルについて専門的知識を有する、または得意とする弁護士をつけて対応するのが望ましいです。
では、どのようにして専門的知識の有無や、得手・不得手を判断すればよいのでしょうか。
もっとも簡単な方法としては、弁護士のホームページをチェックしてみる方法があります。
あくまで一例ですが、離婚問題や男女トラブルといった問題に対応実績が豊富であることが窺える場合には、浮気に関するトラブルについても集積されたノウハウや知識を持っている可能性が高いといえます。
相談してみたときの相性で選ぶ
弁護士に依頼した場合、交渉を進めていく過程で、弁護士と連絡を取り合っていく場面が頻繁に生じます。
その際、ご自身の感覚として、「やりにくいな」、「思ったことを話しにくいな」という感情を抱くと、弁護士との連絡が苦痛となり、却って精神的負担が増大することにもなります。
負担を軽減しつつ解決を目指すために弁護士に依頼しても、これでは本末転倒となりかねません。
そこで、実際に弁護士に相談をしてみて、その時にどのような印象をもったかを基準に、弁護士を選ぶことも有効です。
万が一早期に解決ができず、長く弁護士と連絡を取り合うこととなっても、弁護士との相性が良ければ、無用な精神的負担を受けることもないはずです。
依頼費用が明確かどうかで選ぶ
弁護士に依頼する場合、どうしても避けられないのが弁護士費用に関する問題です。
弁護士費用としては、大きく分けて着手金(依頼時に支払う費用)、報酬金(得られた成果に応じて支払う費用)、実費(郵送費、交通費等の諸経費)がありますが、場合によっては出張時の日当等、他にも費用が必要となるケースも考えられます。
通常、こうした内容は見当がつかないでしょうし、説明を受けても理解が困難な場合も少なくないでしょう。
そこで、こうした費用面が明確に定まっていて、説明内容がクリアであるかも、重要な判断基準といえます。
「なんだかよく分からないが多額の費用が掛かった」ということがないように、費用面に関しても納得感を得られる説明や費用基準があるかをチェックすることも肝心です。
弁護士費用を安く抑えるコツ
先にも触れたように、弁護士費用には様々な費目があり、どうしても高額になりがちです。
こうした弁護士費用を少しでも抑えるには、どうすればよいのでしょうか。
無料相談を活用する
まずは無料で、現在置かれている状況を弁護士に相談してみるのがおすすめです。
市役所等の公的機関で定期的に開催される法律相談に赴いてみるのも良いですし、最近ですと法律事務所が、初回無料といった形で無料法律相談を行っている例も多いです。
経済的に弁護士費用を捻出することが困難な場合には、法テラスを利用してみるのも良いでしょう。
このように、最近は以前よりもはるかに弁護士にアクセスしやすくなっていますので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
複数の法律事務所から相見積もりをとる
複数の法律事務所に法律相談をしてみて、そこで得られる費用の見積もりをもとに比較検討して判断するのも良いでしょう。
その中から、端的に費用が最も低く抑えられるところに依頼する、というのも一つの手です。
もちろん、事務所によっては費目が若干異なっていたり、着手金を低く抑える代わりに報酬金を高めに設定する等、着手金と報酬金とで傾斜を掛けるといった対応をしていたりするところもあります。
ご自身の置かれている状況やニーズによって、ご自身にとりよりフィットした契約内容を吟味することも有効です。
弁護士費用保険を使う
ご加入の保険に、「弁護士費用保険(権利保護保険)」の特約がついている場合には、その特約を利用できるケースもあります。
これは、対象となる事故が生じた際に弁護士に法律相談や依頼をするにあたり、その費用が保険金として支払われるものです。
一般には自動車保険の特約として販売される例が多いですが、近時はそれに限らず、私生活のより広い範囲をカバーする新商品も販売されているようです。
弁護士費用の捻出にお悩みの方も、ご自身の加入されている保険を利用できる場合があるかもしれません
ぜひ一度、ご自身の加入されている保険の契約内容を確認してみてください。
浮気相手が弁護士をつけてくるケース
浮気相手が弁護士をつける場合、こちらからの請求に対して、何らかの点で争おうと考えていることが想定されます。
争いとなるポイントとしては、主に以下の点が考えられます。
不貞行為の存在自体を争う場合
まずは、そもそも不貞行為をしていない、と反論してくる場合です。
不貞行為があるか否かは、客観的な証拠をもとに考えて、そうした事実があったと認定できるか否かにかかっています。
そもそも不貞行為に当たらない場合(または、不貞行為と疑われるような行為すらもない場合)はもちろんですが、不貞の事実を認定するに足りる証拠があるか否かを検討し、可能であればそれを争おうとする目的で、弁護士をつけてくるケースがあります。
この場合、不貞行為があったことを立証できるかが重要となってきます。
ここで、上述した不貞を裏付ける証拠があるか否かが分かれ目となります。
客観的証拠がどの程度揃っているかが、最も如実に出る局面といえるでしょう。
結婚していることを知らなかったと反論する場合
次に、そもそも浮気相手が、パートナーが結婚していることを知らなかったと反論する場合です。
これは法的には、パートナーが結婚していたことを知らなかった、つまり不貞行為に当たることを認識していなかったとの反論であり、「故意・過失」がなかったという反論と整理できます。
結婚の事実を知らなかったし、知ることのできる可能性もなかった、という反論です。
この場合にこちら側がとるべき方策としては、浮気相手が、結婚の事実を知っていた、もしくは知ることのできる可能性があったと主張していくことになるでしょう。
この主張を裏付ける証拠としては、結婚していたことを前提とするやり取りが考えられます(配偶者の存在を窺わせるやり取り、離婚や別居に関して相談等をしているやり取り等)。
無理やり関係を持たされたと反論する場合
「自分は関係を持つつもりはなかった。向こうが無理やり迫ってきたから断れなかった。」このように、自分は不貞行為に及ぶつもりがなかったが、配偶者側が執拗に迫ってきたためにやむなく応じるしかなかった、と反論することも考えられます。
このケースの中には、配偶者側が関係を持つべく積極的にアプローチしていたという場合もあれば、強制性交等のような犯罪行為や、職場等におけるハラスメントによって関係が生じてしまったという場合も考えられます。
前者のような、断り切れなかったという反論だけでは、不貞行為の存在が否定されない可能性が高いです。
これに対して後者の場合には、犯罪行為に該当するのであれば、相手方は犯罪被害者となるので、慰謝料請求が認められる可能性は小さくなるでしょう。
また、ハラスメントによって関係が生じた場合も、その悪質性によっては、「故意・過失」がないとして、慰謝料請求が認められない可能性もあります。
慰謝料の金額を争う場合
不貞行為については争わないが、金額が高額すぎるために支払えない、もしくは法外な金額でありそこまで支払う義務はない、といった角度の反論もあり得ます。
この場合、裁判になった場合の慰謝料額に関する相場観と照らし合わせて主張する必要があることから、弁護士をつけることが考えられます。
この場合、請求する側としては、不貞行為自体に争いがあるわけではないので、立証の必要性や証拠収集のハードルは相対的に下がると考えられます。
対応としては、不貞行為の内容を指摘して、その悪質性が高いことを主張し、高額な慰謝料が認められた事例に引き寄せて交渉していくことになるでしょう。
責任割合を争う場合
同様に不貞行為自体は争わないですが、「自分だけが悪いわけではない」として、請求金額の一部しか支払わないとの反論もあります。
不貞行為は、浮気相手と配偶者の二人が、「婚姻共同生活の維持という権利又は法的保護に値する利益」を侵害するものであり(最高裁判所平成8年3月26日判決)、二人ともに慰謝料支払義務が生じます(このような責任を、「不真正連帯債務」といいます。)。
この場合、慰謝料請求をする人との関係では、不貞行為を行った浮気相手と配偶者の両方が、それによって生じた損害の全部を賠償する責任を負います。
しかし、浮気相手と配偶者との間では、不貞行為に対してそれぞれ責任割合がある、と考えられています。
ここで取り上げた反論とは、いってみれば、「私にも落ち度はあるが、それは●●割の限度でしかない」というものです。
浮気相手が弁護士をつけてきた時に考えられるデメリット
浮気相手が弁護士をつけてきた場合、考えられる主なデメリットとしては、以下の点が挙げられます。
直接連絡ができない
弁護士をつけてきた場合、以降の連絡窓口はその弁護士となります。
連絡が来るのも弁護士からですし、こちらから連絡するにも、浮気相手と直接ではなく弁護士を通じてすることとなります。
この場合、弁護士でなく本人に直接連絡をすることは避けるべきです。
浮気相手本人に不当に接触を図り交渉を試みているとして、却ってこちらにとって不利な展開となる可能性も生じてきてしまいます。
不利になる可能性がある
弁護士は法的な専門知識やノウハウを駆使して、依頼者の利益の最大化を図ります。
当然浮気相手に対する請求に関しても、不貞行為自体の存在を争ったり、慰謝料額を減額したりすべく、あらゆる法的知識を駆使して対応をしてくることになります。
まして、もしその弁護士が男女問題や不貞関係の問題に精通している場合には、通常の弁護士以上に、交渉における要点を突いてくることが考えられます。
こうした弁護士に対して、法的には素人である個人が独力で対応すると、不貞行為自体が認められないと反論されたり、慰謝料額を大幅に減額されたり等、一転して不利な状況に追い詰められることも珍しくはありません。
精神的な負担が大きい
一方にのみ弁護士がつき、他方は弁護士ではなく一個人が応対する場合、法的知識において大きな格差が生じます。
多くの場合、弁護士の方が交渉力においても長けていることが多いですから、その格差はより一層広がることでしょう。
このような状況において、独力で弁護士と交渉を続けていくことは、労力的にはもちろんのこと、精神的にも多大な負担となることは必至です。
対応に大きく時間を割く必要も生じますし、精神的な負荷も併せると、日常生活にも甚大な弊害を生じかねません。
浮気トラブルに関するご相談は東京スタートアップ法律事務所
東京スタートアップ法律事務所では、慰謝料の事案に精通した弁護士が、慰謝料の請求から回収に至るまで、一気通貫で精一杯サポート致します。
また、単に目の前のトラブルを解決するだけでなく、将来的にトラブルが再燃することのないように、将来をも見据えた解決に向け尽力致します。
もちろん、ご依頼内容については守秘義務も貫徹致しますので、ご相談されたことが明るみに出てしまうといったこともございません。
まずは是非とも、お気軽にご相談下さい。
まとめ
今回は、浮気相手が弁護士をつけてくることの多い場面、弁護士をつけてきた場合の注意点や意識すべきポイントについて解説してまいりました。
不貞をされた側にとっては、配偶者という最も信頼していたはずの相手から裏切られるというショックに加え、慰謝料請求に関する浮気相手(またはその弁護士)との交渉に起因する負担も生じます。
おひとりで抱え込まずに、是非ともお気軽にご相談いただき、弁護士にご依頼されることも検討してみてはいかがでしょうか。
- 得意分野
- 一般民事、家事事件(離婚等)、企業法務
- プロフィール
- 大阪府出身
京都大学法学部 卒業
同大学法科大学院 修了
弁護士登録
大阪市内の法律事務所勤務
東京スタートアップ法律事務所 入所