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不倫相手と話し合う方法や適した場所を解説!確認が必要な事と注意点

投稿日: 更新日: 弁護士 宮地 政和
不倫相手と話し合う方法や適した場所を解説!確認が必要な事と注意点
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もし配偶者の不倫が発覚したら、あなたはどうしますか? 当記事では、不倫相手と連絡を取る方法から、話し合いで確認するべきこと、不倫相手と決めた方が良い5つの約束について紹介します。

また、当事者同士で解決する方がいいのか、弁護士に依頼するべきか、どちらがいいのでしょうか。不倫相手から慰謝料を請求されたときの対処方などとあわせて、詳しく解説していきます。

不倫相手との話し合いの前に確認することは?

①不倫関係になっていた期間

まず確認したいのが、いつから不倫相手とあなたの配偶者が不倫関係になっていたのかです。これを確認することで、2人が不倫関係だった期間を明確にすることができます。不倫関係の期間の長さは、慰謝料の金額に大きく影響します。だからこそ、いつからいつまでの間、不倫関係だったのかを明確にして、可能であれば「〇年の〇月から〇年の〇月まで」というように、できる限り具体的に特定すると良いでしょう。

不倫関係にあった期間とはいえ、最初から性行為を伴う不貞な期間ではなかったことも考えられます。そのような場合は、親密になってきた時期と、実際に性行為を行う関係になった時期も明確にすると良いでしょう。不倫相手が嘘をついて不倫関係になった期間をごまかしたり、不倫していた配偶者と口裏を合わせて嘘をついたりするようであれば、慰謝料を増額させることができます。

②既婚者か知っていたのか

不倫相手には、不倫した相手が既婚者であると知っていたかを確認しましょう。これを知っていたかどうかで、不倫相手が責められるべき対象なのかがわかります。もし既婚者であると知っていたうえで不倫関係になっていたら、不倫相手にも不倫した配偶者にも責任が生じます。

しかし、配偶者が「結婚はしていない」と嘘をついて不倫相手をだましていたら、不倫相手は「不倫の認識はなかった」となり、不倫した配偶者だけが責められる対象になります。

ただ、不倫関係になった経緯などを確認していくと、「あえて既婚か独身か確認しなかった」というケースもあるかもしれません。そのような場合は、不倫相手にも責任が求められる可能性があります。不倫相手に不倫に至った経緯を丁寧に確認する必要があることを覚えておきましょう。

③不貞行為を行っていたか

不貞行為とは、性行為または性交類似行為のことです。いつから行うようになったのか、どのくらいの頻度で行っていたのかも確認しましょう。もし不倫相手が「性行為は行っていなかった」と主張した場合、仮に本当に性行為がない関係だったとしても、夫婦関係に亀裂が入るような迷惑行為につながるのなら、慰謝料の請求も考えられます。

また、配偶者と一緒になって口裏をあわせて嘘をついている可能性もあるため、より具体的に、キスまでしていたのか、どこまでの関係にあったのかなど、詳しく聞いて確認しましょう。もし不自然な点などがあれば、より深く追求することが大切です。

なお、実際の裁判では、ホテルや自宅に一緒に宿泊した証拠がある場合は、たとえ自身の配偶者とその不倫相手が「性的な関係を持っていない」と言い張っていたとしても、不貞行為があったと認定されることがほとんどです。

④連絡を取り合っていた状況

不倫相手と配偶者が、どのように連絡を取り合っていたのかを確認しましょう。さらに、どちらがより積極的に連絡を取っていたのかを明確にします。

例えば、不倫相手の方が配偶者に対して積極的にコンタクトを取って夫婦関係を壊そうと誘っていたのか、それとも、配偶者の方が頻繁に不倫相手に連絡を取っていたのかを明らかにすることが、請求する慰謝料を考慮する要素になります。

できればLINEなどのSNSやメールなどのやり取りの画面を写真に収め、どちらが、どのくらいの頻度で、どのように連絡を取っていたのかを確認しましょう。

⑤不倫相手の連絡先の確認

不倫相手の連絡先も確認しておきましょう。LINEなどのSNSでのやりとりがメインで、それ以外の連絡手段がない場合は、電話番号や住所なども聞いておくことをおすすめします。

ただし、電話や住所を明かすことに抵抗感を抱く不倫相手も多いことでしょう。強い態度で相手に連絡先を教えるように迫ると、余計に相手が躊躇しかねません。そのため、住所は必要な書面をやりとりするときに使うもので、訪問するためのものではないことを伝えると良いでしょう。

ただし、不倫相手側も住所などの情報を伝える義務はありませんので、お互いに不倫解決に使うためのものであることを認識できるように対応すると良いかもしれません。

⑥話し合いの際の事務的な態度

不倫相手と話し合いをする際は、感情的にならないようにしましょう。

感情的になってしまうと、不倫相手を心理的に必要以上に追い詰めてしまい、慰謝料に関する話し合いをスムーズに進めることが難しくなってしまう可能性もあります。

また、不倫相手に対して寄り添った態度を取り過ぎないようにすることにも注意が必要です。

不倫相手にも言い分があることも多いのですが、そうした言い分を寄り添って聞いてあげていると、不倫相手に許してくれたと勘違いされたり、慰謝料を支払わなくて良いと思われたりしてしまう可能性があります。

そのため、不利相手と話し合う際は、できる限りあえて事務的に淡々と対応することが望ましいところです。

⑦録音できるものの準備

会話の内容も重要な証拠になります。

不倫相手と話し合いを行う際は、ICレコーダーや録音アプリの準備をしておきましょう。

また、会話を無断で録音する行為は、違法性が低いと考えられていますが、さらなるトラブルを招く可能性もありますので、相手の承諾を得た上で行うのがよいでしょう。

⑧示談書の作成

その場で示談が成立する可能性もありますので、予め示談書を作成しておくとスピーディーにやり取りを進めることができるかもしれません。

その際には無理やりサインをさせるようなことがないように注意しましょう。

示談書は、インターネット上のひな型を利用することもできますが、個々のケースに合わせた内容ではありませんので、内容を弁護士に確認してもらうと示談後のトラブルを避けることができるでしょう。

⑨話し合いの場所の決定

不倫相手との話し合いは、予想していなかったトラブルに発展する可能性があります。

そのため、密室は避けて場所を選んでください。

また、自宅も不倫相手に警戒されてしまったり、面会を拒否されてしまうかもしれません。

人目のあるファミレスやカフェを選ぶと、お互いに安心して会うことができるでしょう。

不倫相手と決めた方が良い5つの約束

不倫関係解消の約束

もっとも大切な約束は、まず不倫関係を解消させることでしょう。「もう不倫は継続しない」「二度と会わない」といった約束を取り付けることが大切です。配偶者の不倫問題に頭を悩ませており、さまざまなダメージを受けている方にとって、不倫関係解消の約束を得ることは、心の安定を導く材料のひとつになるはずです。

しかし、不倫関係の解消について相手が渋ったり断ったりする場合は、社会的に許されない行為を行っていることを理解してもらう必要があるでしょう。そして、法律にもとづいた対処を行うなどして、本人同士での解決以外の手段を考えなければなりません。もし不倫関係を継続していくなら、不倫相手の社会的な責任はより大きくなっていくことも伝えると良いでしょう。

また、不倫関係の解消をより強固なものにするために、もし約束を破ったら違約金が発生するようにしておくことも有効です。

慰謝料の支払い

不倫トラブルの解消に欠かせないのが、慰謝料の支払いです。慰謝料とは、不倫によって夫婦関係に傷が入った場合や、精神的に打撃を受けた際にそれらを償うためのものです。また慰謝料の支払いによって、不貞行為を行ったことに対する社会的な責任を負ってもらう意味合いもあります。

慰謝料については、請求せずに解決する人もいれば、必ず支払ってもらうという人もいるでしょう。
慰謝料を設ける場合は、その金額と期日、支払い方法を決める必要があります。まずは妥当と考えられる金額を提示し、金額を決めていきます。

しかし、相手が明らかに支払えない金額を求めても、払えないと突っぱねられて逆効果になりかねません。支払い能力などを考え、また相手から減額を求められることも考えて、提示する金額を決めましょう。
もし慰謝料の金額に折り合いが付けられなければ、弁護士への依頼や裁判を起こすことも考えなければなりません。

慰謝料の支払い方法

慰謝料の支払い方法について取り決めておくことも重要です。

慰謝料は、原則として一括で支払うべきものです。

しかし、慰謝料を支払う側に資力がなく、どうしても一括での支払いができない場合、分割での支払い方法に応じざるを得ないケースもあり得ます。

慰謝料を請求する側としては、借金をしてでも一括で支払うように求めたいところではありますが、法的に借金を強制することはできませんし、支払う側の資力によっては借金をしようにも借り入れ先がないケースもあります。

そこで、どうしても分割払いとなってしまう場合、例えば頭金としていくら支払い、残りを何分割でどういったスケジュールで支払うかという点まで具体的に決めておく必要があります。

 

求償権の破棄

一般的に、不倫を行った2人(配偶者と不倫相手)は、慰謝料を支払う責任を負います。そのため、2人のどちらかが慰謝料を請求された場合、その2人に支払う責任が生じるのです。具体的には、Aさん(夫)がBさんと不倫して、Aさんの妻がBさんに慰謝料を請求した場合、Bさんは慰謝料の支払いを拒むことはできませんが、Aさんの妻に対して支払った金額の半分程度の金額についてAさん(夫)に支払うよう求めることができるのです。これを「求償権」といいます。もしBさんが求償権を行使して、Aさん(夫)にも支払いを求めてきたら、結果としてAさん夫婦の財産が減ってしまうことになります。

このようなトラブルを回避するために、最初にBさんに対して「Aさんに対する求償権を放棄する」という約束を求めることができます。Bさんの側としても、慰謝料を支払った後でAさん(夫)に対して求償権を行使して請求するのは二度手間になるので、求償権の放棄に応じることが多いです。ただし、権利を放棄させるわけですから、慰謝料は多少の減額になる可能性が高いということを覚えておきましょう。

職場での対応

不倫相手と配偶者が同じ職場で働いていて、不倫関係に発展した場合、今後の職場でどのように対応するかということも重要です。仮に口頭で「不倫関係は解消する」と言っていても、いつも同じ職場にいるなら、「本当に2人の関係は終わったのか」「隠れて不倫関係を続けているのではないか」と不安が募るはずです。

そこで、今後は「職場で私的に会わないことや、私的な連絡を行わない」という約束をしてもらいましょう。不倫相手と配偶者がそのまま同じ職場で顔を合わせる状況を好む人はいないでしょうから、不倫相手に異動や退職を迫りたい気持ちはわかります。しかし、法的にそれらのことを強制することはできません。「退職しないと職場にバラす」などと脅したり、実際に職場にリークすると、従来被害者であったはずの方が法的な責任を問われることになりかねないので注意が必要です。

ただし、本人同士の話し合いで、異動を申し出たり、退職したりすることを約束してもらうことはあり得ます。また示談や和解の条件として、異動、退職を盛り込む場合もあるでしょう。実際に応じてもらえる例もたくさんあります。

示談書等へのサイン

不倫相手と話し合って約束ごとについて合意したら、その内容を必ず書面に残しておきましょう。
口頭での約束は、後で「言った言わない」の議論になりやすく、法的な効力が生まれる書面を残しておくことが大切です。それらの書面が「示談書」・「和解書」・「合意書」等と呼ばれる書面です(以下「合意書」と言います)。

このような書面を作っておけば、万が一約束が守られず後に裁判になった際に、約束した内容を証明して、そのことを裁判官にわかってもらうことができます。合意書は事前に作っておき、金額や支払い期限、支払い方法などは空欄にしておき、その場で合意した内容を記載して、署名と押印してもらうこともできます。

可能であれば、合意の内容に漏れなどがないか、自分に不利な内容になっていないか、弁護士に確認してもらうと安心できるでしょう。合意書の作成自体を弁護士に依頼することもできます。合意書の作成のための費用が発生した場合は、その分を上乗せして不倫相手に請求するケースや、双方が折半とするケースもあります。

不倫相手と連絡を取る方法は?

①SNS・電話

もっとも多い連絡手段が、LINEなどのSNSや電話でしょう。配偶者から不倫相手の連絡先を聞き出すか、または密かに連絡先を調べるなどして入手するケースが多いようです。
配偶者との話し合いの中で、不倫相手の連絡先を聞くことができると良いですが、自分で調べるとなると、調査会社などの利用を検討する必要が出てくるため、大きなエネルギーと時間を要することになります。

②郵送

もし不倫相手の住所がわかるのなら、書面を郵送して連絡を取る方法もあります。SNSや電話での連絡では、感情的になって冷静に話し合いができないことも考えられます。

しかし、書面での連絡であれば、そのようなデメリットを回避できるかもしれません。また直接会うことに抵抗や不安がある方も、やはり書面での連絡が良いでしょう。その場合、送った書面の内容についても記録に残り、かつ書面がきちんと相手のもとに届き、受け取ったことがわかる内容証明郵便で送るようにしましょう。

これによって、不倫相手は「そんな書類は受け取っていない」という主張ができなくなります。

③直接会う

まずSNSや電話でやり取りをしたうえで、不倫相手と会うこともできます。直接の話し合いは、双方にとって大きな勇気が必要ですし、精神的にもハードになるでしょう。

しかし、直接会って話し合うことで、不倫解消に近づく可能性もあります。不倫相手がしっかり反省していれば、お互いに冷静な話し合いになり、示談もスムーズに行くことも考えられるでしょう。しかし、直接会うことを不倫相手が拒んだり、対抗的な態度を取るなどして、話し合いがうまく行かないこともあり得ます。

不倫相手と連絡する際の注意点は?

①確実な証拠をつかんでおく

不倫相手に連絡するときは、その前に不倫している確実な証拠をつかんでおくことが必要でしょう。「たぶん不倫している」、「きっと不倫しているに違いない」といった思い込みや想像の段階で連絡すると、しらばっくれられたとしても返す刀がなくなりますし、「やってもいない不倫について濡れ衣を着せられた」と、逆にあなたを強く非難してくることも考えられます。

また、不倫相手が配偶者と共謀して不倫の証拠を隠したり、口裏を合わせて不倫関係にないと嘘をつくかもしれません。そのため、確実に不倫関係にあることを確認したうえで連絡を取りましょう。そうすることで、こちら側が主導権をしっかり握って話すことができるようになります。

②威圧的な態度をとらない

配偶者が不倫を行っていることに気づくと、その不倫相手に対しても怒りなどの強い感情を抱くはずです。夫婦関係が破綻したり、家族が崩壊したりすれば、大きなダメージをもたらします。そんな不倫を引き起こした張本人との連絡では、つい強い口調で話したり、威圧的な態度で接したりしたくなるかもしれません。

しかし、「このままで済むと思うな」「社会的な制裁を食らわせる」などと、相手に強い態度をとったり暴言を吐いたりすれば、恐喝や名誉棄損として相手から訴えられることも考えられます。それに、そのような態度で話し合いにのぞんでも、不倫問題をスムーズに解決することは難しくなることも考えられます。できるだけ冷静に話すようにしましょう。

③立会人は冷静な人に依頼する

もし不倫相手と直接会う場合は、必ずしも立会人を用意する必要はありません。プライベートでデリケートな話になるため、当事者同士だけの方が話しやすいことも考えられます。しかし、どちらかが感情的になって話ができない、もめることになるといった不安もあるはずです。そのような場合は、信頼できる友人などに立ち会ってもらうことを検討しても良いでしょう。

しかし、立ち会ってもらう人は、できるだけ冷静に話し合えるタイプの人がおすすめです。立会人が感情的なタイプの場合、話し合いが悪化することも考えられます。不倫相手がどんな人なのか、反省しているのか、それとも不倫に対して対抗的なのかは、会ってみないとわかりません。話がこじれないように落ち着いて話し合いの場にいてもらえるような人に立ち会いを依頼すると良いでしょう。

④へりくだり過ぎない

不倫相手に対して、暴言を吐いたり威圧的な態度で接しないことをご紹介しましたが、逆にへりくだり過ぎることもおすすめできません。優しい人や気が弱いタイプの人は、ついへりくだり過ぎてしまうこともあるかもしれないでしょう。しかし、そうなると不倫相手に足元を見られてしまい「この相手なら、強気に出れば黙るだろう」などと舐められてしまうかもしれません。

配偶者に不倫された方は被害者です。冷静に落ち着いて話し合うことは基本ですが、相手を立てたり、自分がへりくだったりする必要はまったくありません。相手が強いタイプなら、慰謝料の減額を求められたり、慰謝料すら払わないと突っぱねたりすることもあるかもしれません。相手と対等に話し合う自信がない方は、自分を守るためにも弁護士に相談することを考えてみましょう。

不倫トラブル解決を弁護士に依頼するメリットは?

①不倫相手と交渉してくれる

不倫が発覚してそのトラブルを解決するとき、弁護士に依頼すれば、自分が不倫相手と直接話し合う必要がありません。当事者同士でスムーズに話し合いができれば良いのですが、どうしても感情的になって、話がよけいにこじれたり、かえって解決から遠ざかってしまったりする可能性もあるでしょう。

その点、弁護士に依頼すれば、弁護士は自分の代わりに不倫相手との交渉をすべて行ってくれます。しかも弁護士は、そのようなトラブルを解決するプロです。どのように話を持っていけば自分が有利になるのかを踏まえ、上手に交渉して解決に導いてくれるでしょう。
また、もし不倫相手が弁護士をつけた場合、自分も弁護士に依頼をしていないと、それだけでおじけついてしまうかもしれません。弁護士に依頼をすれば、相手側の弁護士対応に不安を覚えることなく、担当弁護士が上手に対応してくれます。

②精神的なストレスが軽減する

不倫トラブルでは当事者が大きな精神的ダメージを負います。加えて、不倫相手とやりとりしたり、直接会って話し合ったりすることのストレスは計り知れません。また、さまざまな話し合いの中で、「本当はあなたと離婚したいと思っていた」「夫婦関係は冷めきっていると言っていた」など、配偶者が不倫相手に言ったことを突き付けられたりするかもしれません。

しかし、弁護士に依頼すると、不倫相手とのやりとりはすべて弁護士が行ってくれるため、そのようなストレスを軽減できるでしょう。不倫トラブルの解消までには、どうしても時間がかかりますが、弁護士は自分の味方になってくれる存在です。「プロに任せたから大丈夫」と強い心を持っていられることも、メリットのひとつとして挙げられるのではないでしょうか。

③適正な慰謝料を請求できる

不倫相手に慰謝料を請求すると言っても、どのくらいの金額が妥当なのか、一般の方はわからないものです。「不倫の慰謝料は〇万円」と一律に決まっているわけではありません。慰謝料は、不倫によって夫婦関係がどの程度破壊されたのかや、不倫していた期間などを考慮して決められます。そして弁護士に依頼すれば、妥当で的確な慰謝料の金額を提案してもらえます。弁護士を通じて慰謝料の請求を行い、交渉を行って相場以上の慰謝料を得られることも考えられます。

つまり、弁護士に依頼することで、自分が受けた被害に対して適正な慰謝料を請求できるうえ、その金額を増やすことも可能性としてあり得るのです。また、慰謝料の支払い方法や、慰謝料以外に決めおくべき条件なども弁護士に相談できます。不倫トラブルが解決した後も、できるだけ心静かに平和に暮らしていけるように、最大限のバックアップを受けられるはずです。

④法的に有効な書類の作成ができる

前述の通り、示談書はインターネット上にひな型がありますので、ご自身で作成することも可能です。

ただし、ひな型は、個々のケースに合わせた記述にはなっておりませんので、法的な抜けが発生する可能性もあります。

弁護士に依頼することで、法的に有効な示談書を作成でき、示談後も安心して過ごすことができます。

⑤話し合いを冷静に進めることができる

当事者同士でやり取りをすると、どうしても感情的になってしまい、なかなか話が進まないといった事態に陥りがちです。

特に不倫のトラブルは冷静に話し合うことが難しいものです。

弁護士へ依頼をすると、相手との細かなやり取りも代理人として対応してもらえるので、感情に左右されずに適切な慰謝料額で解決することができるでしょう。

弁護士に依頼をせず3人で話し合うメリット・デメリット

弁護士に依頼をせず3人で話し合うメリット

当事者同士で話し合うメリットは、解決までにかかる期間を短くできることが挙げられます。

弁護士に依頼をすると、多くの証拠を取り揃えて書類を郵送するなど、さまざまな手順を踏むことになります。

不倫相手も弁護士をつけた場合、書類でやりとりをするため、決着までさらに長い時間がかかります。

不倫トラブルの当事者は大きなストレスを抱えることになり、その状態が長期にわたるのは精神的にもつらいものです。

もし不倫相手が不倫関係だったことを反省して、慰謝料にもすぐに応じるなど、スムーズに話し合いができるなら、当事者同士でうまく解決できる可能性があります。

そしてその分だけ精神的なダメージを軽減できるでしょう。

弁護士に依頼をせず3人で話し合うデメリット

不倫相手が高圧的な態度に出てきたり、不倫関係だったことを認めなかったり、冷静な話し合いができる相手とは限りません。

また連絡をとって話し合いしようと試みても、無視して連絡に応じないことも考えられます。

そうなると、当事者だけでの話し合いで解決しようと試みても、精神的な負担がより重くなるだけでしょう。

不倫をされたという事実だけで十分に苦痛を受けているにもかかわらず、そこに追い打ちをかけるようにダメージを受ける可能性もあります。

精神的な負担が大きいことが、当事者のみで解決するときのデメリットです。弁護士に依頼をすると費用がかかります。

そのことに不安を感じて、自分たちだけで解決しようとする方がいるかもしれませんが、費用と自分の精神的な負担を考慮して、よく検討すると良いでしょう。

不倫相手に慰謝料を請求できるケース

故意や過失が認められる場合

不倫相手に慰謝料を請求するためには、まず、配偶者が既婚者であることを不倫相手が認識していたこと(故意)が必要です。

仮に、不倫相手がこれを明確には認識できていなかった(故意がなかった)としても、一般的な注意を払っていれば気付くことができた(過失があった)といえる状態であれば慰謝料を請求できる可能性があります。

このように、不倫相手に対して慰謝料を請求するためには、不倫相手に故意または過失が認められる必要があり、この点が慰謝料請求に際して問題になることがあります。

例えば、不倫相手としても相手が配偶者だとは知らず、既婚者であることを積極的に隠されていたためにこれに気付くこともできない状況だった場合には慰謝料が認められない可能性もあります。

権利の侵害が認められる場合

一般に、不貞行為があった場合に慰謝料を請求することができるのは、法的に保護されるべきである夫婦関係の平穏という利益が不貞行為によって侵害されるためです。

これを裏返せば、そもそも平穏な夫婦関係がなかった場合(夫婦関係が破綻していた場合)には、法的に保護されるべき利益もない状態であったといえ、不貞行為自体はあっても慰謝料が発生しない可能性があります。

もっとも、法的な観点から夫婦関係が破綻していたと認定するためのハードルはかなり高いため、例えば家庭内別居の状態であったり、家庭内で会話がない、セックスレスであったりといった事情のみでは夫婦関係が破綻していたとまでは認められない可能性が高いところです。

慰謝料を請求できない例外のケース

すでに十分な慰謝料を受け取っている場合

不貞行為の慰謝料は、法的には不倫相手と配偶者が連帯責任として支払わなければならないものです。

そのため、例えば2人で200万円を支払うことが相当なケースにおいて、既に一方から慰謝料として200万円を受け取っている場合、もう一方からは慰謝料を受け取る権利がないということになります。

もちろん、協議の段階においては、具体的にいくらが妥当な金額なのかを明確に確定することができないため、上記のように簡単な理屈のみで解決することができないケースも多いです。

そこで、一方から慰謝料を受け取っていることのみをもって、もう一方に対する慰謝料の請求自体を直ちに断念する必要まではありません。

慰謝料の時効が過ぎてしまった場合

不貞行為に基づいて慰謝料を請求できるのは、不貞行為の存在と不倫相手の氏名や住所を知った時から3年間です。

そして、この3年を経過した後に相手方に慰謝料を請求した場合、相手方が時効を主張して慰謝料の支払いを拒むと、慰謝料を受け取ることができない可能性が高いです。

浮気されたことが発覚し、精神的な苦痛を被っている時に、配偶者と別れることや離婚してからの事等考えていると、相手方からお金をとるところまで考えることは難しいことも多いかと思いますが、その精神的な苦痛を慰謝するために法律が認めている方法は、基本的には慰謝料を請求する方法のみです。

そして、時間が経つことでその請求すらできなくなってしまうことは、不利益が大きいところと思います。

そのため、不貞行為を理由として慰謝料を請求する場合、なるべく早い段階で相手方に対して請求することをおすすめします。

 

不倫相手から慰謝料を請求されたときはどうすれば良い?

本来なら、不倫で不貞行為を行った不倫相手と、不倫を行った配偶者が慰謝料の請求を受けます。しかし、不倫相手の方から逆に慰謝料を請求されることも考えられます。

例えば、配偶者が既婚者であることを隠して不倫相手と交際していた場合などは、配偶者が不倫相手の「貞操権」(誰と性交渉するかを決定する権利)を侵害したとして、配偶者に慰謝料が発生することがあります。また不倫相手が妊娠や中絶した場合、やはり配偶者がその責任を取るために慰謝料や養育費が請求されることも考えられます。

もし、このように不倫相手から配偶者が慰謝料等を請求されたら、まずはどのような名目で金銭を求めているのか明確にしましょう。そして、できるだけ早く弁護士に相談して、適切に対処することが大切です。不倫トラブルがこじれる前に、弁護士に問題解決にあたってもらうといいでしょう。

不倫相手との話し合いは、トラブルになる前に弁護士に相談を

不倫トラブルに巻き込まれた場合、当事者同士で話し合いを行って解決に導くこともあるかもしれませんが、そのようなケースは一部です。不倫相手が話し合いに応じなかったり、逃亡したりすることも考えられます。

不倫問題の解決を有利に進めるためには、やはり弁護士に相談すると安心できるでしょう。弁護士の報酬は、請求した慰謝料から支払うことができます。困ったときは、一度弁護士に相談すると良いのではないでしょうか。

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宮地 政和
執筆者 弁護士宮地 政和 第二東京弁護士会 登録番号48945
人生で弁護士に相談するような機会は少なく、精神的にも相当な負担を抱えておられる状況だと思います。そういった方々が少しでも早期に負担を軽くできるよう、ご相談者様の立場に立って丁寧にサポートさせていただきます。
得意分野
企業法務・コンプライアンス関連、クレジットやリース取引、特定商取引に関するトラブルなど
プロフィール
岡山大学法学部 卒業
明治大学法科大学院 修了
弁護士登録
都内の法律事務所に所属
大手信販会社にて社内弁護士として執務
大手金融機関にて社内弁護士として執務
書籍・論文
『スタートアップの法務ガイド』中央経済社
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